バイクチェーンの掃除・給油を正しく行う方法

バイクチェーンのメンテナンス

チェーン清掃の正しい手順と注意点

清掃で最も重要なのは、チェーン内部のグリスを溶かさないことです。

1. チェーンクリーナーの選択

基本的には、Oリング(またはXリング)に対応した専用のチェーンクリーナーを使用するのが最も安心で確実です。

一般的な速乾性のパーツクリーナーは、Oリングを構成するゴムを劣化させる恐れがあるため使用は避けてください。

ちなみに「灯油」については、主要なチェーンメーカー(DIDなど)が洗浄剤として使用を認めており、ゴムを傷めることはありません。
ですが、洗浄後の処理の手間や防錆効果を含めて考えると、専用クリーナーを使うのが最も手軽でおすすめです。

【現場監督をやっている私からの重要警告:KURE 5-56について】

URE 5-56などの浸透性潤滑剤は非常に万能ですが、バイクのOリングチェーンに直接吹き付けるのは基本的に避けましょう。
浸透力が強いため、Oリングのゴムを膨張・劣化させ、内部グリスを溶かして流出させてしまうリスクがあります。

サビついたボルトや周辺の金属パーツに使うのはOKですが、チェーン本体の清掃・給油目的では使用しないのがプロの鉄則だと心得てください。

2. 清掃の手順

車体を固定

整備スタンド(レーシングスタンド)やセンタースタンドで後輪を浮かせ、安全に回転できる状態にします。

ブラッシング

専用のチェーンブラシ(または使い古しの歯ブラシ)で、砂や泥などの大きな汚れをまずかき落とします。

クリーナー噴射

クリーナーをチェーン全体に吹き付け、ブラシで汚れを溶かしながら擦り落とします。
特に、ローラー部分(チェーンを構成する円筒部分)とプレートの隙間を重点的に行います。

拭き取り

汚れが落ちたら、綺麗なウエス(布)でチェーン全体に残ったクリーナーと汚れをしっかりと拭き取ります。

チェーンルブの正しい注し方と飛び散り防止策

清掃が終わったら、次は給油です。給油はチェーンの摩耗を防ぐための最も重要な工程です。

ルブの選択

粘度の高いチェーンルブ(チェーンオイル)を選びます。走行中の飛び散りを抑えるために、粘着性の高い「ホワイトルブ」などがおすすめです。

給油位置

チェーンの内側、すなわちスプロケットと接触する側のローラーとプレートの隙間に注油するのが基本です。
ここが最も摩耗するポイントであり、Oリングの保護にもつながります。

浸透時間

給油後、すぐに走行せず、ルブがチェーン内部にしっかりと浸透するまで30分〜1時間ほど放置します。この浸透時間が性能を左右します。

余分なルブの拭き取り

浸透後、チェーンの外側に残っている余分なルブは、必ずウエスで軽く拭き取ってください。
この作業を怠ると、走行中に遠心力でルブが飛び散り、ホイールや車体を汚す原因になります。

メンテナンスはいつやるのがベストか?

チェーンメンテナンスは、頻度が大切です。

走行距離で500km〜1000kmに一度を目安に清掃と給油を行いましょう。
雨天走行後や泥道を走った後は、距離に関係なく、最優先で清掃と給油を行ってください。水や泥はサビと摩耗の最大の原因になります。

チェーンメンテナンスは「安全」と「愛車への愛情表現」です。この手順を覚えて、快適なバイクライフを楽しんでくださいね。

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