インパクトドライバーの特徴と使い方
インパクトドライバーは、ネジ締め・ボルト締めを圧倒的な速さとパワーでこなす電動工具の「定番中の定番」です。
「これからDIYを始めるぞ!」という方が最初に手にする工具としても最適ですが、そのパワーゆえに、選び方や使い方の基本を知っておくことが大切です。
インパクトドライバーの最大の特徴は、回転運動に加えて「インパクト(打撃)」が加わることです。
ネジを回す際に、ハンマーで叩くような強力な打撃が加わることで、硬い木材や長くて太いネジでも、少ない力で深く締め付けられます。
通常の電動ドリルドライバーにはない、この打撃力があるおかげで、ウッドデッキや大型の棚など、何十本もネジを打ち込むような作業でも、手首への負担が少なく、作業を効率的に進めることができるのです。
一方で、打撃があるため、締め付け過ぎて木材を割ってしまったり、ネジの頭を潰してしまったりするリスクもあります。
そのため、繊細な家具作りや小さなネジを扱う際には、モード選択によるパワー調整が重要になります。
DIY作業が格段に早くなる実践手順と安全の基本
実際にインパクトドライバーを使いこなすための実践手順と、現場監督の視点から特に重要だと考える安全対策について解説します。
1. ネジ締めを成功させる手順
ビット(先端工具)の選択と装着
ネジの頭に合ったビットを、カチッと音がするまでしっかりと差し込みます。
モードの選択
使用するネジと木材の硬さに合わせて、打撃モードを選択します。最初は弱めのモードから試すと失敗が少ないですよ。
ネジの保持と締め付け
ネジの頭がビットの先端から外れないよう、片手でネジを軽く支え、回転が始まったらすぐに手を離します。
ネジとビットが一直線になるように意識しながら、本体を垂直に押し付け、一気に締め込みます。途中で力を抜くとネジが暴れる原因になります。
2. ドリルドライバーとの使い分け
インパクトドライバーは「穴あけ」も可能ですが、木材に正確な穴を開けたり、デリケートな締め付けを行う際は、ドリルドライバーを使いましょう。
ドリルドライバーにはクラッチ機能(一定のトルクで空回りする機能)があるため、締め付け過ぎを防げます。
3. 安全対策の徹底
インパクトドライバーはハイパワーな工具です。安全に使うために以下の点を必ず守りましょう。
- 保護メガネの着用…破片や削りカスから目を守ってくれるので着用してくださいね。
- 軍手の使用禁止…回転部に巻き込まれる危険があるため、必ず滑り止め付きの薄手の作業手袋を使用してください。
- 両手操作の徹底…作業中は必ず両手で本体をしっかりと保持し、不意な反動に備えることが大切です。
まずはホームセンターで2×4材とネジを買ってきて、使い方の練習をしてみましょう。
「やってみよう!」という気持ちがあれば、使いこなすのは難しくありません。
慣れれば、あなたのDIYの可能性を大きく広げてくれる最高の相棒になってくれるはずですよ。

